2016年11月5日土曜日

TPP承認案:予想どおり強行採決

TPP特別委員会で本日承認案が強行採決された。

民進党の理事は「安倍総理は強行採決なんて考えたこともないと言いましたけど、うそじゃないですか。今まで見た中で一番ひどい強行採決ですよ」、こう怒っているそうだ。

ハテ、行政府である内閣には国会における強行採決を実行する権限はないはずなのだが ・・・、ま、気持ちはわかる。衆議院議長も怒っているとのことだから。

それはともかく、実際には、理屈は抜きに反対することしか野党に合理的な作戦はない。

なぜなら、ここで協調して可決しても、それは与党の功績だ。野党の支持を増やすという効果はない。いまやっているように反対をして、万が一でもTPP承認案が否決されれば、それは日本の国益を損ねる可能性がある。結果に責任が生じる。が、そんな結果には絶対にならない。とすれば、徹底抗戦することで国民のTPP反対派を自陣にとりこめる以上、安心して反対できる。それが最適反応戦略だ。

与党には多国間TPP折衝で合意済みの内容しか提案しようがない。民進党・共産党は盲滅法バットを振るのと同じ、ただ反対すれば十分である。これ以上に単純な政治ゲームはない。

強行採決は、政権獲得の可能性がほぼゼロに近い「弱体野党」ならではの、必然的結果には違いない。

以上、一言メモ。

追記:
これほど簡単に意図を見透かされてしまうようでは、民進党にとって今回の作戦選択は長期的にはマイナスになるのではないだろうか。そのレベルダウンは憂慮にたえない。

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