2014年12月15日月曜日

選挙の結果ー予想通りの「難クセ」

与党圧勝は予想通りであった。

投票率が史上最低記録を更新したことも予想通りであった。

そして、終わってから出てきた「難クセ」も予想通りである。たとえば
半分の有権者は棄権した。支持したわけではないことを肝に銘じよ。
……全くねえ、「大のおとな」が今になって何を言うのか、と。慨嘆に堪えないのだなあ。

大学の定期試験で欠席した学生が後になってやってくる(とする)。欠席すれば、当然、ゼロ点になっている(はずだ)。部屋にやってきて『受けなかったから分かっていないと判断するのはおかしいんじゃないですか?」と、そんなことを言いにくる学生が(万が一の仮定として)いれば、小生はゼロ点ではなく、マイナス点を与えるつもりだ。

「こんなことも分からないのか」。言われる方は「恥ずかしい」と感じてほしいのだねえ……。

投票の意志があれば、何らかの方法で投票は可能だ。自分の意志を伝えられる。にもかかわらず投票を棄権すれば「白紙委任」になる理屈だ。『どうでもようござんす』と言いたかったのでしょ。委任状を出したわけではないというのは屁理屈だ。数に入っていない。それでおしまい — 「降りたサ」、そんなライフスタイルも低徊趣味的で嫌いじゃないのだが。つまり、というか、故に「難クセ」である。見苦しいねえ…、バブルのようだ。放送する価値はないのじゃないか。

★ ★ ★

もちろん、これを以て安倍政権が信任に値すると結論されるわけではない。それは英誌"The Economist"が書いている通りだ。
The question is whether alongside all of these tasks Mr Abe can use his renewed political capital to drive through structural changes to Japan’s economy, such as loosening the rigid labour market, and taking on the country’s vast and monopolistic network of agricultural co-operatives. Dispiritingly for pro-reformers in his government, he made little mention of such priorities during the campaign. Yet his third resounding electoral victory in two years means he has no excuse not to press ahead.
Source: The Economist, Dec 15th 2014

今回の大勝で得た政治資産を活用して日本経済の構造改革を推し進めていかないとすれば、安倍首相はもうどんな言い訳もできない — やる気がないのだと見られるだけである。

おそらく日本以外の外国はこんな眼差しなのだろう。「構造改革」。 一つはアンフェアな労働規制の緩和。もう一つは全国に網を張る独占的な農協団体。この二つを挙げているが、もう一つ。「人道的な倫理と規制」を断固として支持する医療関係者がいる。それより司法府の現実感覚を鍛えることも必要かもしれない。

ズバリ、岩盤規制の創造的破壊である。これが出来るか?この程度が出来なければ憲法改正もできないでしょう。そういうことである。

小生、別に靖国神社を参拝する人を支持するわけではない。「侵略戦争」を美化するつもりもない。が、安倍政権は日本社会をもっと豊かにできる。困った人が問題を解決できる機会をもっと増やせる。うまいやり方があるが、強硬に反対する人がいるのだ。もうズバリ語って行ってもいいのじゃないか。さあ、それが語れるか・・・イギリスの週刊誌が書いていることだが、自由化と規制緩和で恩恵を受ける分量の方がずっと多いはずである。

みんなで貧乏になるよりは、まず全体の豊かさをトータルで増やす方が先決だろう。全体が増えれば、あとはどうとでもなる。どうにもならないから、みんなで平等に貧乏に。それは最初から諦めている。敗北主義だと言うも可であろう。

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