2012年7月1日日曜日

日曜日の話し(7/1)

いつの間にか今年も7月だ。あと半年の今年かな。北海道の夏は短い。昨日は30度の真夏日だったが、お盆の頃には秋風が吹く。コスモスの蕾も大分大きくなってきた。

前の投稿ではノルデをとりあげたが、彼はドイツ表現派でもBrueckeに入っていた。振り返ると、ブリュッケや青騎士など、ドイツ派の芸術家を多くとりあげてきたようだ。ブログというのは、何年も短文を積み重ねることで、自分が本当に好んでいるもの、本当にしたいと願っていることを再発見する。そんな所に効き目があるのかもしれん、ね。


Klee, Outburst of Fear, 1939

上の作品が描かれた1939年といえば第二次世界大戦が始まった年である。この年の9月1日、ドイツはポーランド侵攻を開始した。確かにポーランドはフランス、イギリスと相互条約を結んでいたが、ドイツ政府は英仏が戦争に踏み切るとは考えていなかった。現実の歴史は、<誤算>が<誤算>を生むことで進む。一度発生した想定路線からの離脱は、離脱が離脱を生み、稀に、偶然に、再び元の路線に復したとしても、もはや元の世界ではない。日本国民が原発再稼働を容認するとしても、もう元には戻れない。それと同じだ。だとすると、今という時点から20年後の世界を展望することはできんね。世界は<非エルゴード的>である所以だ。

それともあるべき<均衡点>というのが、その時代、その時代に最初からあって、戦争や内乱はその均衡点に向かうまでの調整プロセスであるのか?どうも議論が難しくなりそうだ。また別の日にしよう。

上の作品もそうだが、それにしても日本人はとてもパウル・クレーが好きだ。日本パウル・クレー協会もあって、会費を払って活動を支えている人もいる。モネやルノワール、ゴッホといった印象派が好みだと言われるが、一般的な人気はそうであっても、是非手元に置きたいという程ののめり込みから言えば、必ずしもそうでもないようだ。「ゴッホ協会」や「セザンヌ・ファンクラブ」は、小生の知る限りでは、あると聞いたことはない。

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